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その時気になった ドラマ、小説、アニメ等の 創作小説を書いていくブログです。 や、ほんと初心者です。 皆さんの素晴らしブログの数々に 勉強させていただく毎日。 当然のことですが、upした作品は 公式の物とは全く関係ありません。 今後も生温かく見守って頂ければ幸いです。
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綾香 様リク作品です。
≪続きを読む≫から
ご覧下さい♪

「憂夜さん、ちょっと付き合ってくれないかな」

そう言ってオーナールームに入ってきた晶さんが掲げて見せたのはコンビニのレジ袋。

中にはミニボトルのワインにカクテル、ビール、日本酒もある。
どうやら、買ってきたばかりらしくどれも冷えていた。

「店長……」
───  一言言って下されば買い出しくらい、私が。

そう言おうとして、ふと口を噤む。

あぁ、そうか。
今日は ―――

彼女の母親の命日。


ma cherie.
(憂×晶)



「……出かける時は私を呼んで下さい。」

了承の響きを声に混ぜながら袋を受け取る。

夜中の1時。
女性が一人で出歩くには危険すぎる時間帯だ。

「はーい。でもコンビニなんて歩いて3分とかからな…」
「店長」

二人だけの空間に強めに置いたグラスの音がカツンと響く。

自分に降り掛かる危機には存外無頓着な彼女だから、少しでも
こちらが気を抜くと、自ら危険に飛びこんでいってしまう。

―――本当に貴方と言う人は…。

肩を竦めて、その場をやり過ごそうとしている晶さんの手を引いて窓際に促す。
柔かなドレープカーテンの向こうは彼女のベッドスペース。

「わ、どうしたの…憂夜さん?」
「今夜貴方はその場所から一歩も動かないこと…いいですね?
酒の買い足しには俺が行きます」

―――貴方に何かあったらと思うと心配なんです。


そう言って瞳を覗きこんでしまえば彼女が強く言えなくなること位は分かっている。

「……憂夜さんの心配性。過保護。私も…まぁ結構いい年なんだから馬鹿な気起こすヤツなんていないって」

「……何とでも?」

事あるごとに危険な目に遭っているくせに自覚は無いらしい。

「それに…俺はどうなるんですか?馬鹿な気を起して貴方とこうしている俺は」

「う……ごめんなさい」

失言に気づいて項垂れる晶さんの頬にかかる髪を一束手に取る。

いつもなら更に言い募る所だが
今夜は。

「さぁ、最初は何を飲まれますか?」

天国に小さな宴を捧げよう。

*************

窓際に置かれたベッドの上で膝を抱えている晶さんはどうやら拗ねているらしい。

ベッドに背を向けて置かれた椅子の背もたれに腰を降ろした俺との目線の高さの差は遠いようで近い。

一日の平均摂取量よりは少し多めのアルコールを摂取したことで晶さんの目は潤んだ光を湛えている。

「だからね、いーっつも貴子と二人でるすばんでね、かせーふさんのごはんはおいしかったけどやっぱり、かーさんのごはん、食べたかったの」

(これ以上は、明日に差し支えるか)

「店長…聞こえますか?」
「ん~なに、ゆーやさん?」

普段は決してしないような舌っ足らずな口調で首に腕を廻してくる。


後編へ続きます<(_ _)>

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